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部下が口を閉ざす職場の共通点――原因はあなたの“その態度”かも

2025/08/20

前回のブログで取り上げた「フキハラ(不機嫌ハラスメント)」。
実はこのフキハラ、単に雰囲気が悪くなるだけでなく、職場の心理的安全性を大きく損なう要因にもなります。

――なぜ、フキハラが心理的安全性に影響するのでしょうか。

上司が不機嫌な態度を取ると、部下は「余計なことを言わない方がいい」「波風を立てないようにしよう」と考えます。
結果として、報連相が滞り、ミスや課題が表に出なくなるのです。
これは組織にとって極めて危険なサインです。

しかもやっかいなのは、多くの人がフキハラの自覚がないこと。
 ・無言で睨む
 ・ため息をつく
 ・イライラして早口になる
こうした無意識の行動が、部下に“圧”を与えてしまいます。


――では、どうすればフキハラを防ぎ、心理的安全性を高められるのでしょうか?

ポイントは3つ。

①自分の感情に気づく(セルフモニタリング)
不機嫌はゼロにできません。大切なのは“出さない工夫”。
【会話例】
NG:「(無言でため息)で、何?」
OK:「今ちょっと立て込んでて、冷静に話せそうにない。20分後でもいい?」

②不機嫌を伝えず、状況を説明する
雰囲気で察してもらうのは“圧”になります。事実・時間・目的で伝えましょう。
【会話例】
NG:「今、忙しいから話しかけないで!」
OK:「今、忙しいから緊急度と要点をチャットでもらえたら、14時までには返事するよ」

③意見を歓迎する空気を作る
反応の順番は、感謝→要約→問いで示しましょう。
・感謝:「提案ありがとう」
・要約:相手の意図を言い直す(誤解を減らす)
・問い:可能にする条件・前提を一緒に探る
・不採用の場合:理由を説明して、納得の土台を残す
【会話例】
「提案してくれてありがとう。●●ということだね(要約)。ただ、今のリソースだと少し難しいかも。
 外注するか、納期2週延長なら実現できるかも。どちらが現実的かな?」


フキハラをなくすことは、単なる“雰囲気づくり”ではありません。
部下の声が届く組織を作り、結果的にチームの成果を最大化するための経営戦略なのです。
明日から、まずあなた自身の一言を変えることから始めてみましょう!