
今夏の甲子園で決勝に進出した日大三と沖縄尚学。
両校の共通点は、かつての野球部では当たり前だった「厳しい上下関係」がほとんど見られないことです。
「下級生をいじめるなんて、人としてかっこ悪い」
――これは日大三の前監督・小倉全由さんの言葉。
現在も3年生が率先して掃除をし、1年生は遠慮なくのびのび過ごすこともあるようです。
沖縄尚学も同様で、「先輩後輩関係なく気持ちをぶつけ合える」と選手たちは語ります。
グラウンドでは激しい競争をしていても、生活の場はアットホーム。
まさに「風通しの良いチーム」が時代の主流になりつつあるのです。
――これは実社会の組織運営にも通じます。
上下関係が厳しい職場では、若手が意見を言えず、課題が埋もれ、結果として成果が出ません。
横社会的なフラットなコミュニケーションが根付いた職場では、心理的安全性が高まり、メンバーが安心して意見をぶつけ合えます。
これは今の若い世代が最大限に力を発揮できる環境でもあります。
――では、どうすれば風通しの良いチームを作れるのでしょうか?
①上司が「動き」で示す
肩書きに頼らず、自ら率先して動くことで部下は安心します。
例:
「忙しいから任せた」ではなく、「一緒に片づけて効率化しよう」という姿勢を見せる
②フラットに話せる場をつくる
雑談やランチなど、肩の力を抜いて話せる時間を意図的に設けましょう。
例:
「意見ある?」ではなく、「あなたならどうする?」と相手視点で聞く
③意見のぶつかり合いを“歓迎”する文化
異論が出たら否定ではなく深掘りする。これが本当のチーム強化につながります。
例:
「それは違う」ではなく、「そう考える理由を教えて」と興味を示す
“風通しが良いチーム”=課題が見える組織、成果が伸びる組織の必須条件です。
小さな行動が、チームの空気を大きく変えます。
横のつながりを活かし、心理的安全性を高めて、風通しの良いチームで強い組織をつくりましょう!