先日、弊社の女性スタッフがこんなことを言っていました。
旦那さんが母の日に花を買ってきてくれたんです。それはそれで嬉しいんだけど、そんなことよりも普段から、食器を洗う、靴下を投げ散らかさない、食事前にテーブルを片付ける、こんなちょっとした気遣いをしてくれた方がもっと嬉しいよね~、と。
この話を聞いた僕は、「点数を上げる」ことではなく「点数を下げない」ことが重要なんだと感じました。
罪滅ぼしのようにたまに花を買っていっても、満足するのは一瞬だけで、普段からやることをやっていないと不満が出るということです。
皆さんは、ハーズバーグの『二要因理論』をご存じでしょうか?人の仕事に対する欲求を「衛生要因」と「動機付け要因」に整理した理論です。要するに、人はどんなことで仕事のモチベーションがあがるのかということを分析した理論です。
●衛生要因:満たされても満足しないが満たされないと不満を覚える
(例:会社の方針と管理、上司との人間関係、労働条件など)
●動機付け要因:満たされると満足するが、満たされなくても不満ではない
(例:達成、承認、仕事そのもの、責任、昇進など)
点数を下げないために重要なのは、もちろん衛生要因です。
どんなに好きな仕事に就いたとしても、会社の方針がおかしかったり、上司との関係がギクシャクしていたり、労働条件が悪かったりすると、ほとんどの人は不満を抱きます。
そんな状況で、やる気を出させようと「君は素晴らしい!よく頑張っているね」とたまに承認欲求を満たして動機付けしても、モチベーションが上がったり、やる気になったりするのは、そのときだけで長続きしません。
では、不満を抱かせないためにはどうすればいいのか?
ここで大事になってくるのが「存在承認」です。コーチング用語で、「アクノレッジメント」といいます。「ありがとう」「助かっているよ」「君のおかげ!」というように、そこに部下(相手)が存在していることを認めるような声かけをすること、これが存在承認です。
無理にほめる必要はなく、シンプルに、日々の感謝を伝えるだけでいいんです。
照れくさいかもしれませんが、部下(相手)の点数(モチベーション)を下げないためには大事なことなので、ぜひ意識してやってみてください!
母の日にプレゼントは不要!?
2024/06/13