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「見られたくない」に隠れた新人のSOS!心理的安全性を育む対応術とは?

2025/06/28

「新人の●●くんが、食べているところを見られたくないので、別室で昼食を取りたいそうです。
どうしたらいいですか?」
ある企業の管理職の方が、20代後半の部下からこんな相談を受けたそうです。

その職場には30名ほどの社員が在籍し、昼食は休憩室か自分のデスクで取るのが通例。
別室を用意できるほどのスペースもなく、管理職の方は悩んだ末、
デスクの配置を工夫して、新人が周囲から視線を感じずに昼食を取れる空間をつくりました。

この出来事は、一見些細なことのように思えるかもしれません。
ですが、実は新人にとって職場の心理的安全性を左右する、とても重要な場面です。


心理的安全性とは、職場で「自分らしくいられる」「失敗や弱さを見せても罰せられない」と感じられる安心感のこと。
新人の頃は、誰もが少なからず不安を抱えています。
「ちゃんとできているだろうか」「変に思われないだろうか」と、視線や評価に敏感になりがちです。
その中で、「昼食を見られたくない」という希望を上司や先輩に打ち明けることは、勇気のいる行為だったでしょう。

ここで大切なのは、管理職がその声をどう受け止め、どう応じるかです。
今回の例のように、物理的な工夫で安心できる場をつくることも一つの方法です。
そして何より、「そんなこと気にする必要はない」と新人の感情を否定しなかったことが、
信頼の土台を築くことにつながっています。


心理的安全性は、言葉で「安心していい」と伝えるだけでは不十分です。
小さな声に耳を傾け、行動で示す必要があります。
「この職場は安心できる」と新人に実感させることが挑戦しようとする姿勢や主体性を育む土台になります。

管理職・リーダーの皆さん。
新人の小さなサインに気づき、寄り添う姿勢こそが、強いチームをつくる第一歩です。
目の前の些細な悩みの中に、新人を成長に導く職場づくりのヒントが隠れているかもしれません。